焙乾(バイカン)、あん蒸(アンジョウ)


「焙乾」とは火の力をかりて水分を取ること。ある程度かつお節らしくなった鰹を焙乾用の籠に並べ急造庫(きゅうぞうこ)と呼ばれる焙乾室に入れ、火を焚く。まず、一番火と呼ばれる煮上がった鰹の水分を取る作業を行う。「生切り」から一番火まで一日の作業。 
 一番火が終わると本格的に薪を焚き、身を締める。3~4日間休み無く焚かれ、火を落とす。「あん蒸」とは、「焙乾」によって、締まった節の中の水分が表面の乾燥している部分に来るまで休ませること。小型の鰹で約二週間、大型の鰹になると約二ヶ月くらいの間、「焙乾」・「あん蒸」を繰り返し乾燥させる。
 ここで製造を終わらせた節を荒節(鬼節)と呼ぶ。荒節は削り節「花かつお」の原料となる。 
カビを付けていないかつお節/荒節から製造される削り節は、「品名:かつお削りふし」、「原材料:かつおのふし」。